NO.14「キューポラのある街」
<元気コメント>
技術立国日本を支えたのは中小の町工場であるという。貧しさの中に見せる生きることへの喜びが私を支えてくれました。
<あらすじ>
鋳物の町として有名な埼玉県川口市。銑鉄溶解炉キューポラやこしきが林立するこの町は、昔から鉄と火と汗に汚れた鋳物職人の町である。石黒辰五郎も、昔怪我をした足をひきずりながらも、職人気質一途にこしきを守って来た炭たきである。この辰五郎のつとめている松永工場には五、六人の職工しかおらず、それも今年二十歳の塚本克巳を除いては中老の職工ばかり、それだけにこの工場が丸三という大工場に買収され、そのためクビになった辰五郎ほかの職工は翌日から路頭に迷うより仕方なかった。辰五郎の家は妻トミ、長女ジュン、長男タカユキ、次男テツハルの五人家族。路地裏の長屋に住んでいた。辰五郎がクビになった夜、トミはとある小病院の一室で男児を生んだが辰五郎はやけ酒を飲み歩いて病院へは顔も出さなかった。その後、退職の涙金も出ず辰五郎の家は苦しくなった。そしてささいなことでタカユキが家をとびだすような大さわぎがおこった。タカユキはサンキチのところへ逃げ込んだ。サンキチの父親が朝鮮人だというので辰五郎はタカユキがサンキチとつきあうのを喜ばなかった。そのうえ克巳が辰五郎の退職金のことでかけあって来ると、「職人がアカの世話になっちゃあ」といって皆を唖然とさせた。しかしタカユキが鳩のヒナのことで開田組のチンピラにインネンをつけられたことを知ったジュンは、敢然とチンピラの本拠へ乗り込んでタカユキを救った。貧しいながらこの姉弟の心のなかには暖かしい未来の灯があかあかとともっていた。やっとジュンの親友ノブコの父の会社に仕事がみつかった辰五郎も、新しい技術についてゆけずやめてしまいジュンを悲しませた。街をさまよったジュンは、トミが町角の飲み屋で男たちと嬌声をあげるのを見てしまった。不良の級友リスにバーにつれていかれ睡眠薬をのまされてしまったジュンは、危機一髪のところで克巳が誘導した刑事に助けられた。学校に行かなくなったジュンを野田先生の温情がつれもどした。やがて石黒家にも春がめぐって来た。克巳の会社が大拡張され、克巳の世話で辰五郎もその工場に行くこととなった。ジュンも昼間働きながら夜間高校に行くようになった。克巳もこの一家の喜びがわがことのように思えてならなかった。石黒家は久し振りの笑い声でいっぱいだった。(goo映画案内より)
<データ>
「キューポラのある街」
制作:1962年 日活
監督:浦山桐郎
原作:早船ちよ
出演:東野英治郎−石黒辰五郎(鋳造工)
杉山徳子−トミ(妻)
吉永小百合−ジュン(長女・中学三年)
市川好郎−タカユキ(長男・小学六年)
鈴木光子−金山ヨシエ(ジュンの友達)
森坂秀樹−サンキチ(タカユキの友達)
浜村純−父
菅井きん−母美代
浜田光夫−塚本克巳(鋳造工)
・早船ちよの原作を「豚と軍艦」の今村昌平と、その門下にあった浦山桐郎が共同で脚色、監督した社会ドラマ。撮影は「ずらり俺たちゃ用心棒」の姫田真佐久。
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本「キューポラのある街」 著:早船 ちよ 講談社
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参考:史上最年少のブルーリボン賞
当時18歳の吉永小百合は、 本作で史上最年少のブルーリボン賞主演女優賞を受賞した。また、 日活映画を支えたベテラン陣の助演にも注目したい作品。浦山桐郎監督のデビュー作でもある。
参考:キューポラと川口
埼玉県川口市は鋳物の街である。「キューポラ」とは、鋳物をつくるために鉄を溶かす溶銑炉のことだ。鋳物工場の屋根から飛び出た煙突があちらこちらで煙をたなびかせている。
川口の今は"キューポラの街"に高層マンション林立"
参考:著者 早船 ちよ(はやふね ちよ)
(大正3年(1914年)7月25日 - 平成17年(2005年)10月8日)は日本の小説家。岐阜県高山市出身。
高山女子高等小卒。地元新聞社社員、看護婦見習などを経て、1933(昭和8)年上京。当時の生活綴方(つづりかた)運動に携わっていた評論家の故井野川潔(いのがわ・きよし)氏と結婚、小説を書き始めた。 1944年、埼玉県に疎開。61年に鋳物工場の町・川口を舞台にたくましく生きる少年少女を描いた小説「キューポラのある街」を出版した。同作は日本児童文学者協会賞などを受賞し、吉永小百合(よしなが・さゆり)さん主演で映画化され幅広いファンを得た。また、井野川氏らと「児童文化の会」を結成、子供のための文化運動も続けてきたが、1989年に脳梗塞で倒れ、以後療養生活を送っていた。作品は他に、自伝的6部作「ちさ・女の歴史」、「トーキョー夢の島」、「ポンのヒッチハイク」等多数の作品がある。2005年に老衰のため、神奈川県湯河原町の病院で死去。享年91歳。参考:『キューポラのある街』は、昭和34年から35年にかけて雑誌『母と子』に連載された。
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【ぜんぜん関係ない話ですけど】
「静岡の田口さんへのお返事を読んでわかりました。毎週掲載される順番は50音順だったのですね。では、次号は「き」でしょうか?何が掲載されるのか楽しみです」 (岡山 飯田)
☆☆ 飯田様、お便りありがとうございました。どういう順番に掲載すればいいかと考えて、結局わかりやすくということで、邦画と洋画を五十音で交互にとしました。ただ同じ文字頭でたくさん候補ある場合も困りますし、まるで候補がない場合も困ります。 (主宰 映画で元気)
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【仙台のカワイさんのオススメ映画「眼下の敵」】
「頭に「か」が付くということでは「眼下の敵」がお勧めです。ロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンスの男同士の闘いが何とも言えません」 (仙台 カワイ)
☆☆ 海上と海中という互いに姿が見えない舞台での緊張感がビリビリと伝わってくる映画ですね。ラストの初めて互いに顔合わせるシーンは感動ものだと思います。またオススメ映画のお便りをお待ちしています。(主宰 映画で元気)
「眼下の敵」(がんかのてき):(The Enemy Below) 製作:1957年 アメリカ 20世紀フォックス配給
あらすじ:イギリス海軍中佐D・A・レイナーが自分の体験にもとづいて書いた処女小説「水面下の敵」の映画化で、第二次大戦におけるイギリス駆逐艦とドイツ・Uボートとの戦いを描く戦記もの。「翼よ!あれが巴里の灯
だ」の共同脚色者の1人、ウェンデル・メイスが脚色、「夜の乗合自動車」のディック・パウエルが監督した。撮影は「悪い種子」のハロルド・ロッソン、音楽は「気まぐれバス」のリー・ハーライン。主演は「海の荒
くれ」のロバート・ミッチャム、「素直な悪女」のクルト・ユールゲンス、新人アル・ヘディソン、「アフリカの女王」のセオドア・バイケル。
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